Twin JetによるJerseyからパリへの移動(ジャージー旅行記)

 Jerseyからパリへの移動にTwin Jetというフランスの飛行機会社の便が運行しているのをWebで見つけ、それを使ってパリへ行こうと考えた。しかしWebには、チケットは旅行代理店にて購入しろと書かれていて、Webでは購入できなかった。もちろんその時点でカーディフの旅行代理店に行って購入してもよかったのだが、日本で以前からお世話になっている旅行代理店H社のA氏に依頼することにした。その理由は、これまでもA氏には何年もお世話になっていたため。大きな旅行代理店のH社でも扱うのが初めてというチケットを含めてA氏にお願いしている。初めてのケースは社内でもノウハウとなるので、A氏の評価も上がるんだそうな。ならばおそらく初めてであろうTwin Jetなどというマイナーな飛行機会社のチケットを取ってもらえば、A氏にこれまでお世話になっているお返しができるかと思って。というきれいごとはさておき、そのような困難なチケットをマニアックに調べてチケットを取るのが嫌いではないのだと聞いているので反応を見たいというのもあったんですが。Aさん、面倒なことをいいましてごめんなさい。

 で、H社の端末をたたくと当該の飛行機は出てくるんだとのこと。ただし、出てくるけど買えないんだそうな。いろいろなノウハウを投入し、ロンドンにある支社も通して入手しようともしたけど購入できなかったんだそうで、GIVE UP宣言。

 そこでカーディフの代理店で買おうと駅の近くの目に付いた代理店で聞いたら、あっさり、そんな飛行機会社知らない、と言われる。で、このあたりではAmerican Expressの旅行代理店がとりまとめをしているからそこで聞け、と言われる。どうも、街にある多くの旅行代理店のほとんどは大手の支店とかではなく、個人でやっていて大手と契約しているだけみたい。だから、扱い量の少ない航空会社などは直接大手とやってくれということらしい。なのでQueen StreetにあるAmerican Expressへ。ここで尋ねると、まだ入ってまもない感じの担当者が、Twin Jet?と疑問形。しかし、ルートを告げると、ああ、そこねとわかってくれる。端末での予約は入ったらしいが、なぜだか知らないけど親方のクレジットカード(アメックスは持っていないので違う会社のカードだから?)での支払いがうまくいかず。端末に慣れた人が出てきたけど、解決せず。どこかに電話をして問い合わせて、ようやく発券できた。結局30分以上かかった。Twin Jetおそるべし。しかも100%リファンドしないという。つまりキャンセルしても一円も戻ってこない。購入価格は購入時期によって大きく異なる。親方が買ったときには片道二人分に手数料と税を合わせて326ポンド。30日よりも前に購入すれば片道一人70ポンドだったんですが、日本のA氏に依頼したのが時間がかかったので一人130ポンド+アルファになってしまいました。それにしてもAmerican Expressでは手数料を一人27ポンドも取るとはねえ。

 実際の搭乗日になり、Jersey空港へ行って探すが、Twin Jetのカウンターは見つからず。尋ねてBritish Airwaysのところで代行していることがわかる。席はどこでもいいとのこと。で、1C席と2A席になる。出発時刻を待つ間に昼食をしながら見ていると、Twin Jetという名前の入った小型プロペラ機があったが、どうやらそれらしい。15時40分に手荷物検査も受けてセキュリティーエリアの中に入り、ゲートへ行く。待っていると出発15分ほど前(16時ごろ)に係員が来て、チケットを確認して飛行機へ、というのはいいのだが、同行のF氏のパスポートは顔をチェックされることもなかったのですけどいいのでしょうか?親方は顔写真のページを開いて渡したんで見てましたが。出国審査はしてないんだけど、本当にいいの?

 結局搭乗したのは親方たちのほかもう1人で、合計3名。乗ってみたら20人乗りかな?のビーチクラフト機。F氏の席の1Cにはフライトアテンダントの荷物が載っていて、これ僕の席だからどこでも移って、だそうな。あんたの席は1Aだろうに。もっとも1番の席は左右とも窓がないので2番の方がいいのですが。しかもこの飛行機は、客室と操縦席の間に仕切りもない。乗務員は機長・副操縦士とフライトアテンダントの3名。乗客も3名というフライト。これは日本ではチケットは取れなくても無理ないかも・・・。

 定刻の4時15分には出発し、30分で対岸にあるフランスのシェルブールへ。シェルブールで15分止まっている間に副操縦士が交代し、10名くらいの新しい客が乗る。これらの客は当然シェルブールからパリへ向かう国内便の客。どうやらいつの間にか国境を越えてしまったようです、出国審査も入国審査もないままに。パリのオルリー空港にはほぼ定刻どおりの6時45分ごろ着。オルリーで飛行機から降りてターミナルへ向かうバスに乗るのだが、何人かの乗客は飛行機から降ろされた大きなカバンを自分で拾ってからそのままバスに乗る。なんでそういうことが許されるんでしょうねえ?ターミナルに着けばもちろん入国審査もなし。税関もなし。預けたカバンもすぐに出てくる。

 なにせJerseyは英国からは入国審査なしに入れるところ。そして、このTwin Jetを使うと入国審査なしにEUであるフランスに入ってしまった。つまり結論は英国からフランスへ行くのに審査はいらない!


 翌2006年に日本から行く際にもパリに入ってJerseyに行くのが便利だと考え、Twin Jetの予約をしようとする。去年も旅行代理店のH社に頼んでも予約が取れなかったが、今年も一応頼んでみる。しかし、やはりH社では予約が取れないとのこと。Twin JetのWebでは電話やメールでも予約できるとのことだったので、予約のメールを送る。2日後にTwin Jetから返事が来るが、そこには、「8月にはフライトはない」とそれだけ。そんなことWebには書いてないのに。後日H社のなじみのA氏に聞いたところでは、このような小さな航空会社は、一度解散してまた違う会社になったりすることもよくあるんだそうな。Tax HeavenであるJerseyには企業はたくさんあり、そのために観光地でもあるけれどもビジネスマンの利用が多い。8月はビジネスマンの利用が減るので運行しないのだろうか?

乗ったビーチクラフト機
乗ったTwin Jetのビーチクラフト機

窓から見たフランスの海岸
窓から見たフランスの海岸

座席から見た飛行中の操縦席
座席から見た飛行中の操縦席

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Twin Jetホームページ この会社はまだ存在してフランス国内を飛んでいる。

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