Roseville Bistro(ジャージー旅行記)

 Roseville BistroはHavre-des-pas通りから路地を入ってすぐのところにあるビストロ。Fort d'Auvergne Hotelからも近い。Havre des Pasのプールの正面の道Roseville Streetに入って50mほどの左側。いつもこの道は通るので、ここに店があることは知っていたが、店の入り口を見る限りもうひとつ入りづらく、今まで一度も入ったことがなかった。しかし、Nelson's Eyeが変わってしまったため、2013年の初夏にホテルの近くのレストランをWeb上でいろいろ見て回ると、ここは結構評判が高かったので、行くレストランの候補のひとつと考えていた。月曜日定休で、日曜日にやっているのは貴重な店。

 2013年に店の前を通ったが、やはり店の正面から見て、いまひとつそそられない。入り口が数段降りて半地下のようになっており薄暗く、Jerseyだから危なくはないのだろうけど、いいレストランとは思えなかった。

 日曜日に開いているレストランが少ないことは知っていたので、そこで初めてホテルで夕食を食べることを考え、ホテルでまだ予約できるか夕方4時半ごろに聞いてみると、今日は満席だという。そうしたら、ホテルレセプションの女性が、今日は日曜日で混んでいるから予約が取れるかわからないけれど、このレストランはどうか、と薦めてくれる。地元客に人気のおいしい店なんだそうな。逆にNelson's Eyeとか、Dockyard Restaurantとかは一度も行ったことがないという。ネットで見る評判は高いのも見ていたので、入る可能性も考えて目の前まで行ったが、結局入らなかった。日曜日で可能性が少ないのと、そこまで薦めてくれるのならと予約をお願いすることにしたが、電話がつながらないそうな。また電話をかけて予約ができたら部屋に電話をしてくれるとのこと。ありがたいことです。部屋で少しのんびりしていると、フロントから電話があって、予約が取れたという。よかった。ただ、さっきあった女性スタッフは勤務時間が終わって代わりの人が電話をかけてきたので、本人にはお礼を言えず。

 予約した7時の少し前に店まで行く。何度店の前に立っても、そんなにおいしい店に見えないが、中に入って予約を入れてあることを告げると、入口から左側の部屋に案内される。この部屋は、ガラス窓からの採光もよく、内装もすごく雰囲気のいい部屋!道からは石壁が邪魔して見えない場所にこんないい部屋があったのですね。どうも予約していたりしていい客は奥のこの部屋、そうでない客は手前の薄暗い部屋に通されるようです。よほどホテルのフロントがいい席が取れるように言ってくれたようです。ありがたいなあ。確かに混んでいて、着飾って来ている人も多く、入れ代わり立ち代わり客が来ていて、手が回らない状況だった。飲み物はどうするというので、グラスシャンパンがあるかわからなかったが、ハーフボトルのシャンパンがあったので、それをまず頼み、飲みながらメニューを検討する。結局、F氏は前菜にクラブケーキ、メインをロブスターのテルミドールにする。親方は、前菜をシーフードのビスクスープ、メインをBlack Breamという魚のグリルにする。F氏のロブスターと親方のスープのためにガラ入れをテーブルに置いて、テーブルが大混雑状態。ワインも頼む。クラブケーキは、丁寧に作られていておいしかったそうな。親方のスープは予想外だった。ビスクスープと言いながら、事実ビスクスープがあるのだが、その上にムールだとかクラムだとかロブスターだとか、大量の貝類やエビカニの類が載っています!これをビスクスープというのか?豪華なのはいいけどねえ、スープに漬かっているから、そこから貝殻などを外したりするのが面倒でちょっと食べにくいし。また、おいしいけど、親方には塩分が強かった。F氏のメインのロブスターはテルミドールではないみたい。しいて言えば、ゆるく溶いたテルミドールかな。爪は道具を使って割らなくっちゃならず、親方がしたが、テルミドールだというソースの油まみれの爪で、それを割ろうとして両手が油まみれ。手をふく布を二つ使ってふいたが全然だめで、洗面所に行って石鹸をつけて4回手を洗う羽目になった。おいしかったようなのはよかったが。親方の魚は、まあ普通。だが、付け合わせの野菜は、英国風にぐたぐたであまりおいしくなかった。デザートにF氏はクレームブリュレと、ポルトを、親方もブランデーをもらう。中にはスタッフにクレームを言っている客もいるが、客が多くて手が回っていないのが原因。というか、見ていると、いい客と目される客には割合丁寧に対応しているが、その分そうではない客には目が届いていないのは事実だと思う。店のスタッフの一人が、2,3年前にフォートオバンホテルのフロントで働いていたことがあるとのことで、我々二人を覚えていてくれたのも、我々に対する対応がよかった原因だろう。顔は覚えていなかったけど、声を聴いて思い出しました。サービス料が載らない請求額で115ポンドほどだったので、130ポンド支払う。

Roseville Bistroの外観
Roseville Bistroの外観。左側のレンガの向こう側に予約した客を案内する部屋がある。

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 ホテルの近くだとここか、Dockyard Restaurantなのだが(ほかにもあるのだが、そそられず行ったことがない)、Dockyard Restaurantは2013年はよかったけど2014年はがっかりしたので、2015年はこちらにもう一度来てみようとなる。7時ごろに店に行って、予約していないのだけどというと、8時半なら入れるといわれる。金曜日の夜ですし、予約すべきでしたね。仕方がないので、ホテルに戻って時間をつぶし、8時半に戻る。
 メニューを見て、F氏は前菜にムールを、メインはロブスターテルミドールを、親方は前菜にマリネしたビートルートとグリルしたヤギのチーズというものを、メインにはホタテ貝とロブスター味のリングイネを選ぶ。親方のビートルートは実に秀逸。うまい組み合わせで驚きました。すばらしい。でもメインは塩がきつくておいしくない。まあ、そういうのもありますよ、この店では。安くて地元に人気で店ですから。最後にF氏はデザートにイートン・メスをもらう。
 時間が遅かったからか、早番のスタッフがぞくぞく帰る。マネージャーらしいのも先に帰って、おいおい大丈夫か?支払ったあとに食べたものの記録のためにレシートをくれと言ったら、違うテーブルのレシートを渡された。困ったものです。でも、また来年もここは来ようかな、と思う。歩いてホテルに帰る。

マリネしたビートルートとグリルしたヤギのチーズ
マリネしたビートルートとグリルしたヤギのチーズ

イートン・メス
イートン・メス

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 2016年にもいった。ホテルの近くだが、人気店なので二日前にホテルから予約を入れてもらっておいた。
 予約の7時に歩いていくと相変わらず混んでいるが、さすがに赤ちゃんを連れてくるのはどうなのかねえ。真っ赤に髪を染めているママとパパですが、この店は7時以前からアーリーバードで開けているのだからその時間に来ればと思うのだが。去年食べておいしかったメニューは今年はない。少し変わったのかな?
 定番メニューと今日のお勧めとがあるが、まず二人で生ガキを3個ずつもらってから、F氏はオニオンスープと、親方はクラブのチャウダーと。レモンを絞った生ガキはやせているのも太ったのも混ざっているが、なかなかおいしい。海水の味がする。オニオンスープは普通に知っているものとは相当違う。フランス風でビーフのベースと書いてあったが、色はオレンジでベースは人参らしい。でもおいしかったそうな。親方のチャウダーは、ムールやクラム、えびなどのだしは効いていて美味しいはおいしいが、この店の常で塩味が強いのと、えびや貝類はすべて殻付きなので、はずすのが面倒。すぐとれればいいのだけど、スープに使った貝類がすぐに取れないと面倒です。手で取ると手がべとべとだし。
 メインはF氏はビーフストロガノフ、親方がGammonステーキ。Gammonは燻製や塩漬けした豚肉。メインのつけあわせとしてMashed Sweet Potatoというのを追加しようとしたが、今日はさつまいもはないのだそうで、ほかのはどうだとか言われるが、結局はじめからついているつけあわせだけにする。初めにネプチューンとかいう名のニュージーランドのワインを飲んで、二本目の赤ワインは料理に合わせてどんなのを勧めるか尋ねたが、去年と同じワインを勧めたそうな。あまりバリエーションはないのかな?でもこの店もすでに開店して52年なんだとか。町の有名店だそうだからね。

生ガキ
生ガキ

クラブのチャウダー
クラブのチャウダー。思ったより具沢山だった。

オニオンスープ
オニオンスープ。料理名からイメージしたスープとはずいぶん違う。

ビーフストロガノフ
ビーフストロガノフ。上に載っているのはオニオンフライ。

Gammonステーキ
Gammonステーキ。塩は強いが美味しかった。クランベリーとチーズが上にかかっている

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 2017年は昼に行った。風雨が強くてホテルの近くで昼食をどうしようかを考えていたときに、ここRoseville bistroはランチはやっていなのだろうかとF氏が思いつく。調べてみると、土日のみランチ営業を12時からやっていたので、あそこまでなら雨の中を歩いてもなんとかなるだろうとそうすることに決定。12時になってホテルを出てRoseville bistroに向かおうとしたが、風で傘はお猪口になってさせない。傘の骨も曲がりかけたので、傘をさすのをあきらめて、傘なしで店まで行く。
 Roseville bistroに入って、開いている?って聞くと、今日来る客がいるとは思っていなかったような表情の二人の男性スタッフ。当然客は誰もいません。サンルームのほうの部屋の席に案内されて、メニューを見ると、去年までと少し感じが変わっている。スタッフの雰囲気も違うので、ランチとディナーの差なのか、またはなにか変化があったのかと思う。後日Webでメニューを見るとランチとディナーとでメニューは変わらないようであった。プロセッコをもらってメニューを眺め、前菜は牡蠣6個のブラッディーマリーソースというのと、スパイシークラブケーキというのをもらって二人でシェアすることにして、メインはF氏がアスパラガスとクラブのパスタ、親方はシーバスのポーチドエッグ載せというものにする。牡蠣は日本の牡蠣ほど身がふっくらはしていないが、美味しかった。ブラッディーマリー味っていうのもさらっとしていて軽くスパイシーで面白く、残ったソースを飲んでも飲めるようなものだった。クラブケーキは大きいのが二つ。その上にはザクロと紫玉ねぎのみじん切りが載っていて、付け合わせの生野菜もしゃれた盛り付けになっている。見た目の美しさだけではなく、食べても美味しかった。前菜が終わった時にはプロセッコが終わったので、白ワインを一本勧めてもらう。F氏のパスタは手打ち麺で素材を生かした味で美味しかったそうな。親方のシーバスは下に芋だけのポテトサラダを敷いて、その上に焼いたシーバスを載せ、その上にポーチドエッグが載っているという構造。以前この島のどこかで似たような盛り付けの料理を食べたことがあるので、影響しあっているのでしょうか?ポテトの上に魚があると切りづらいのですよね。ナイフで押すと魚が切れずにポテトがつぶれるので。ポーチドエッグは味に影響を大きくは与えず、これはなくてもいいな。味付けは塩味と辛みが少し強めだが、この店で以前食べたようなきつい塩味ではなく、美味しかった。デザートにレモンブルーベリークレームブリュレというものをF氏が食べ、親方はエスプレッソをもらう。期待よりはるかにおいしかったので、夜も同じようなメニューなら今年はもう一回夜に来てもいいなあ、と思う。親方たちの後にもう二組だけ激しい風雨の中を来た客がいた。

牡蠣とクラブケーキ
牡蠣6個のブラッディーマリーソース(手前と、スパイシークラブケーキ(奥)

シーバスのポーチドエッグ載せ
シーバスのポーチドエッグ載せにナイフをいれたところ

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 2018年はJerseyに到着した日の晩に行く。到着した時刻が遅めだったので、ホテルからすぐのここに来ることにした。すぐに入れる。メニューを見ると去年以上にイタリア系の料理が多くなっていました。その前にイタリアにいたので、食べたいメニューは限られてしまう。F氏は前菜が牡蠣のシャンパン蒸しのバターソースがけ6個、メインはココナッツカレー、親方は前菜にアーティーチョークの塩焼き、メインはタラCodにパルマハムを巻いて焼いたものに、野菜が添えられたもの。F氏はジャージーにきたらムールと思っていたのにメニューになく、がっかりしていたが、牡蠣は美味しかったという。カレーも普通においしかったそうな。親方のアーティーチョークは量が少ないが、おいしかった。メインはまあまあ。白身魚にハムを巻くのは面白いが、切ろうとするとハムは切れずに柔らかい魚の身が崩れ、食べにくいのはよくない。デザートはF氏はイートンメス。上にアイスが乗っているのは余計だとはF氏のセリフ。親方はアップルクランブルを。お酒も飲んでホテルに帰る。
 去年までより面白くなくなったかなあ、という印象だった。

アーティーチョークの塩焼
アーティーチョークの塩焼

ココナッツカレー
ココナッツカレー

タラにパルマハムを巻いて焼いたもの
タラにパルマハムを巻いて焼いたもの

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Roseville Bistro公式ホームページ

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