Nelson's Eyeレストラン(Jersey)(〜2011年)(ジャージー旅行記)

 シーフードレストランのNelson's Eyeは親方たちの泊まったFort d'Auvergne Hotelのすぐ近く、同じHavre-des-Pas通りの並びにある。ここはホテルに戻ってくるタクシーの運転手が、島で一番のシーフードレストランだと言っていたところ。タクシーの運転手の話を信じていいのかはわからなかったが、入り口で見た店の雰囲気もメニューも悪くないので入ってみた。特にシーフードが美味しいこと、あまり混んでいない時にはいろいろ経営者兼マネージャーのAnthonyらと話もできて居心地が大変いいこと、ホテルから近いので酔っ払っても帰るのに心配ないことなどの理由で気に入って、ジャージに行く度に通うことになった。

 2010年に行ったら、朝食もやることにしたという。10:15からかな?遅い朝ごはんですが。準備は8時ごろからやってました。Traditional English BreakfastとScottish Breakfastだけのようですが、従業員は朝から晩まで大変ですね。Havre des Pasもこのところ小さなホテルがなくなって別荘タイプの建物が増えましたからね。ホテルなら朝食がついているだろうけど、別荘の人は自分で作るのが面倒だったら、ここなどに朝食に来るのでしょうか?隣の小さなレストランでも同様に朝食を始めたようです。どの程度客が来ているのかはわかりませんが。

 ここは毎年来てもほとんどメニューは変わらない。値段は少し上がっているが。お酒のバリエーションもほとんど変化なし。シーフードもその日の入荷で変わるわけでもない。もう少し努力すればいいのにねえ。それと毎年のようにスタッフが変わる。そのため、毎年行っている客であっても、それに気づいてもらえないのでは、サービスが落ちると判断されても仕方がないのだろう。ネットでもそういう評判が立ち始めていた。

 結局、2012年の春に経営者がAnthonyから他の人に代わり、店名は同じだけど全く違うイタリアンレストランに変わってしまった。新しい経営者がAnthonyから店を借りて営業していて、Anthonyは相変らず2階に住んでいるのだそうだから、しばらくしたらまた元の店に戻る可能性もあるのかも。でも内装もずいぶん変わったしなあ。元の雰囲気に戻すのは簡単ではないだろう。

 2015年に日本からネットで検索すると、春の日付で不動産屋で90万ポンドだったかな?売りに出されているのを見つけた。その年の9月に行くと、店の前には売約済みの札が貼られていた。

店の表通りの入り口
店の表通りの入り口

店の海側
店の海側

Nelson's Eyeに売約済の看板

2015年には売りに出され、売却済みになっていた。もう昔のNelson's Eyeに戻る可能性はなくなったようだ



2005.5.1

 ブラッセリを食べるのかアラカルトを食べるのか、店内と外とどちらがいいか、と聞かれたので、アラカルトと店の外、と答えると、店の奥のドアからプロムナード沿いの屋外に設置されている席に案内してくれる。ブラッセリというと安い分だけ悪い席になる模様。海の眺めはいいが、この時刻では少し寒くなっていたので、一旦座ったがやっぱり中にしていいか?と尋ねて中に席をもらう。このレストランの内装は船のキャビンをイメージしているようでなかなかおしゃれ。

 まず食事前にロゼのシャンパンを取ろうとしたが、注文したものがなく、代わりに勧められた安いロゼのシャンパンにする。このシャンパンはそこそこ。値段そのままの味。料理の前に出てきたパンはおいしかった。親方は前菜にチキンのレバーのパテを、F氏は店の名前がついたシーフードの盛り合わせた前菜を注文。チキンのパテはおいしかった。ただし、ウェールズのMumblesで食べたパテに比べると少し落ちる。まあ、シーフードレストランでパテを頼む方が悪いのだろうけど、好きなので。シーフードの盛り合わせは、大中小のえびやかき、バイ貝、ホタテなどの盛り合わせ。なかなか豪華でソースをつけて食べると実に美味しかったとのこと。メインは親方はロブスターのガーリック風味、F氏はロブスターのテルミドール。だけど、出てきたのはF氏のは爪のないロブスターだけど、親方のは大きな爪を持ったオマールと、出てきたものが違うのが面白い。おいしかった。このときに勧めてくれた白ワインはどちらのロブスターにもよくあっておいしかった。最後にレモンのソルベをもらう。

 ここのサービスはスタッフによってずいぶん差が激しい。マネージャーのAnthonyと酒を扱っている人(ソムリエ?)はきちんとサービスしてくれる。アジア系の若い女性(このときは知らなかったが、実はマネージャーの奥さんだった!)はまだ仕事に慣れていない。年配の男性は、サービスも不安定で、他のスタッフとのコミュニケーションももうひとつ。つまり、ひとつのテーブルなのに担当者が決まっていなくって4人がかわるがわる出てくるのは不思議。この店は夜はサービス料が10%ついてくる。それを除いた額で、料理が二人で75ポンド、酒が45ポンドだった。ロブスターは一匹26ポンドだから料理のこの値段は仕方がない。もちろん、もっと安い料理もいろいろある。特にブラッセリなら。昨日のAtlantique Seafood Barと比べると、Nelson's Eyeは魚介類をきちんとした料理として出すレストランだった。その分料金は高いけど、満足。

2005.5.2

 前日が美味しかったので翌日もいく。8時20分にNelson's Eyeへ。特に今日はブラッセリのスペースが混んでいる。ソムリエが来て席に案内してくれようとした途中で、マネージャーのAnthonyが来て、「ごめん、今日は席が一杯でないんだ!」と言う。全く、もう。もちろんすぐに、「うそうそ、ちゃんと用意してあるよ」ですからね。一回しかまだ行ってないのにねえ。特にこのマネージャーはイギリス人ではなくたぶんフランス系じゃないかな。こういうジョークを言うからねえ。今日も代休でBank Holidayなので新しい酒は届かないんだそうで、昨日なかった酒が補充されることはない。違うシャンパンをもらって何を食べる考える。結局、親方はフィッシュスープを前菜にして、Gamba(海老の一種)の串焼きKebab Load Nelsonというものをもらう。F氏は、お勧めのGambaを前菜に、やはりお勧めのドーバーソールを取る。どちらも大変美味しかったそうな。親方のフィッシュスープも大変美味しい。具沢山のスープではなく、具をすべてつぶしてスープにした料理。一滴一滴に魚介類のうまみが凝縮されている感じ。だが、メインはもうひとつだった。大型の海老と帆立貝を竹串に刺して焼いたもので付け合せにライスが乗っていた。ひどくまずくはないが、期待したほどではない。帆立と海老を同じように火を通すのが難しいからと思う。料理は全部で50ポンドほど。メイン用にもらった白ワインは、普通に美味しい。デザートに甘くないものをもらった後、リキュールをなにか勧めてくれというと、ブランデーとかコニャックとか言う。ポルトはないのか?と聞くとあるという。普通のポルトとヴィンテージがあるけど、というので、ヴィンテージによるけどと聞く。なにせ、ポルトのヴィンテージには80年とか100年とかとんでもないものまでありますから。そうしたら22年と言うので、おいしそうなのでヴィンテージのポルトを頼むと、本当にヴィンテージでいいのかと再度確認してから持ってくる。大変おいしかった。2杯で14ポンド。最後にもう一杯なにか勧めてくれと、言うと、若いソムリエは困ってマネージャーのAnthonyに相談に行く。おいしいポルトのあとに下手なものは出せないからねえ。するとマネージャーが、ヴィンテージのカルバドスがあるけどそれはどうだと聞く。持ってきたのは、ふたを蝋で封緘した小さな瓶。それをもらうことにする。マネージャーがソムリエに開け方を教えながら、開封。大変美味しかった。これが28ポンド。予想より安かった。それだけの価値のある酒だった。

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2006.8.4

 前年においしく居心地もよかったので、2006年8月に行ったときもこの店へ。入り口で待っていると去年もいた若いソムリエがやってきたので、「予約がないけどアラカルトで二人」と言うと、一度キャッシャーのところへ行ってマネージャーのAnthonyと一言二言話をしてから、空いていた席に案内してくれる。案内される途中でキャッシャーの横を通ると、マネージャーが「ひさしぶり」と声をかけてくれる。1年以上前に2晩来ただけなのに覚えてくれたなんてうれしいこと。しかも、「今日はドーバーソールはないんだ」と、去年同行のF氏がドーバーソールを食べたことまで覚えているとは驚く。スタッフは去年は4人だったが、そのときいた年配の男性はおらず、若い女性(奥さん)はいたが、あいかわらずサービスはもうひとつ。そのほかに去年にはいなかったスタッフが3名。やはり8月は忙しいのでスタッフも増やしている。

 食前酒にシャンパンをボトルでもらったが、スタッフが忙しくってなかなか注文を取りに来られなかったこともあり、前菜が来る前にシャンパンを空けてしまい、白ワインを一本。親方は前菜にパテを選ぶ。去年はチキンのパテだったが、今年のメニューにあったのはポークのパテ。おそらく鳥インフルエンザの影響と思われた。おいしかったけど個人的には鳥のほうが好きかな。F氏は去年親方が食べた具をすべてつぶしたフィッシュスープ。メインは二人でFruits de Mer(62ポンド)をもらう。これがとんでもない大きな皿。去年Atlantique Seafood Barで食べたのはオマール半身、かに半身、ストーンクラブの爪、かき、ムール貝、バイ貝、えび、などなどだったが、量がこの倍!ロブスターの半身が二つ。カニの半身が二つ、ストーンクラブの爪が二つ。それにかき、ムール貝、バイ貝、えび、など。日本人なら4人で食べる量ですね。ソースはアリオリソースほか2種をつけて。おいしかったけど到底食べきれず。この量の多さもあり、ワインは結局1本しか飲めず。下げてもらおうとすると、「もう食べられないのか?ドギーバッグはいるか?」と聞かれるが、冷蔵庫もないホテル住まいでは残りを持って帰っても食べません。食後にライムのソルベをもらうが、甘くてすぐ嫌になる。全部で120ポンドぐらいだったか?カードで払おうとするが、親方のカードが使えず。ヨーロッパのレストラン等ではサインではなくて暗証番号を入れて清算する端末をテーブルに持ってくることが多いが、どうも親方のクレジットカードのICチップが壊れているらしく、ICチップを読む形式ではすべてエラーが出る。一度エラーを出した後で磁気テープのほうをスキャンしてもエラーになるんですよね、どういうわけだか困ったことに。なのでF氏に払ってもらう。帰りに翌日と翌々日の予約を取ろうとするが、翌々日がこの場所のお祭りなので二日とも予約は受けていない、と言われる。そこにマネージャーがやってきて、あさってはできないけど明日は受けるよ、とあっさりと言うので8時に予約を入れる。

2006.8.5

 この日は予約してある8時前に来る。今日は建物の外、海がよく見える席。外は風が吹いて8月とはいえ少し寒いので、席の上には赤外線のヒーターが点いていて、少し暑い。とはいえ、眺めがよく、特に月が海面に反射して道のように見えるのを眺めながらの食事は最高。食前酒はキールロワイヤルを注文するが、去年からいる若い女性には通じない。この店のメニューにはないのか?だが、他のスタッフに頼めば問題なく注文できる。今日のスープがなにか尋ねるとチキンだというので気に入らず、前菜は親方は去年も飲んだフィッシュスープ。F氏はMELON BOAT "GRAND MARNIER"。フレッシュメロンに生ハムというのは、よくある前菜だが、ここのはよく熟したカンタループ系のメロンにグランマニエをかけていただくもの。F氏はによれば、初めての食味だが、大変おいしいとのこと。メインは親方はSea Bassのグリル。F氏はやはり去年食べたロブスターのテルミドール。Sea Bassは出てきてあきれる。なんと一匹丸ごと!香草と塩だけでシンプルに焼かれていて日本人好みの味だと思うが、さすがに一匹は大きすぎ。半身だけしか食べられず。毎日こればっかり。

 ワインは、白ワインを頼むと、もうなじみになった若いソムリエが昨日のよりも2ランク上のワインだからといって薦めてくれたのを飲む。確かに美味しいワインだった。食後に去年ももらったヴィンテージポルトをもらう。やはりおいしい。そして、マネージャーを呼んで、「去年も同じヴィンテージポルトをもらったあとに最高のカルバドスをもらったが、同じような最高の食後酒を薦めてくれ」というと「カルバドスはないんだがわかった」といって引っ込み、2本コニャックを持ってきてどっちがいい、と聞く。一本はランクは上だがずいぶん前に封を開けたもの、もう一本はそれより少し落ちるが開栓していない酒。なので、「あなたが勧めるものをくれ」というと、下がって、若いソムリエと二人で大荷物を持ってやってきた。先ほどのランクが上のコニャックの瓶と、空いたグラスが二個、スプーンが2本、お湯が入ったグラスが二個。なんだかわからず見ていると、まず空いたグラスにお湯を注いで、中心にスプーンをたてて中のお湯をまわして、グラスを温めた。お湯を捨ててから布でグラスの内側に残った水分をふき取った。次にコニャックを注ぎ、それからグラスを斜めにしてお湯の入ったカップの上に乗せてまわし、外側から温め、そして外側を拭いてから出した。マネージャーのやるのを真似してやった若いソムリエは、「こんなことやったことないから、やり方わかんないよ」とか言いながら見よう見まねでやっているが、終わった後を見るとマネージャーがやった後にはお湯がこぼれていないけど、ソムリエの場所はずいぶんテーブルが濡れていてこぼしたのがわかる。年季の差ですねえ。ですが、それでもこのソムリエは期待されているからこうやって教えてもらえるんだなってのがわかるし、客の前でそういうことを言ってもマネージャーに許されているのもわかる。このコニャックは香りがものすごく立って、パフォーマンスの効果もプラスして感動的ですらあった。この日も親方のクレジットカードは使えず。

2006.8.6

 その翌日はお祭りで大混雑。普段はこの店は12時からだが、今日は9時だか10時だかからオープン。確かに10時過ぎに店の前を通ったら、まだドリンクだけの客が数組だけで手の空いたスタッフが我々を見つけて声をかけてくる。予約がないので少し待たないといけないと思っていたが、ラッキーなことに待たずに店内に座れる。座ってから15分ぐらいするとウェイティングバーに待つ人がいたのでちょうどよいタイミングで来たようだ。しかも店の外の席はゆっくり食事をするというよりもお酒を飲んで騒いでいる感じの客が多く、今日は店内でよかった。

 今日も食前酒はキールロワイヤル。これは本当に美味しい。スタッフが順番にやってきては、今朝は9時からやっているんだよ、とか言っていく。本当に皆疲れきっているように見える。それでも忙しくって皆が走っているからねえ。その上、外の席では通路をふさいで座って飲んでいる客もいて、そういう人を避けるためにスタッフは柱を立てている低い壁の上を伝い歩いたりしている。ついつい、動物園で見たGibbonを思い浮かべてしまう。マネージャーが来て注文を取る。前菜は親方は焼いた牡蠣でF氏はムール貝、メインは親方はロブスターのテルミドール半分、F氏は半分のロブスターのサラダ。マネージャーのAnthonyはテーブルに来たときは笑顔をみせていたが、席を離れるとすぐに疲れた顔になるのは仕方がないねえ。それでも、我々のテーブルについて注文をとっているときに、殺人的に忙しい店の注文をさばくために、他のギャルソンが話しかけると、足を踏んで追い返すなど、サービスに気を使ってくれる姿勢が見えるのは嬉しいとは、F氏の感想。ワインは、昨日のワインよりもいいワインは置いていないとのことで、結局昨日と同じワインを2本飲む。牡蠣は少し身がやせているものもあったけどおいしかった。ムールももらったが、普通に美味しいムール。この店のムールの食べ方は一種類で、クリームの代わりにジャージーミルクを使ったもの。スープはクリームよりも水分が多いが、濃厚で美味しかった。ロブスターのテルミドールは安心できるおいしさ。日本で結婚式などで出される伊勢えびのテルミドールが、いかにいい加減な料理であるかを実感する。今日はあまり面倒な注文はしない方がいいので、最後にデザートをもらっておわり。親方はバニラアイスクリーム。量は多いけど、ミルクが美味しいだけあって実に美味しいアイスクリームだった。今日も親方のカードでは支払いはできず。

2006.8.7

 今日はジャージーから帰る日なのでお昼をいただこうと着いたのは12時5分過ぎ。Havre des Pas通りから入ると、右側の普段はしまっているドアが開いていて、そこで若いソムリエが「ハイ!」とか挨拶しながら、上半身裸でアイロンがけ中。奥に行くと違うスタッフが掃除機をかけながらやはり挨拶をしてくれる。店の外の席に案内される。こちらは準備ができている。12時開店とはいっても、Havre des Pas通りから入ってくることは想定外で、客はプロムナード側からしか来ないようです。1時前には店内も準備ができたようですが。

 いつも頼んでいるアラカルトメニューは夜だけで、昼はブラッセリだけのはずだが、毎日来てアラカルトを食べているせいかアラカルトメニューもくれる。しかし、結局は食べたことのないブラッセリメニューで注文。こちらをよく見ると、Sea Bassも切り身だし、値段も安いんだよね。なので夜も気分によってはこちらを食べる選択肢もあるかなと思う。親方は前菜にタイ風フィッシュケーキ、メインはチキンのペリペリソースというスパイシー料理二つ。F氏は前菜に昨日と同じムール貝、メインはベジタリアンメニューのマッシュルーム・ストロガノフ。ビーフの代わりに沢山のマッシュルームがあしらってある。ソースが美味しかったとのこと。食前酒はキールロワイヤルで、ワインを頼んだら、一番いいワインは昨日までで親方たちが全部飲んじゃったのでないといわれ、次のワインをもらう。フィッシュケーキは普通の美味しい味。チキンはソースが辛いが、つけあわせのライスとあわせると美味しくってついつい食べてしまう。結局2006年は3泊4日でここには4回も来てしまいました。ホテルから近い上に美味しいし、決して料理に比べて高くないし。食事の途中で、我々が今日で帰ると知っているマネージャーが挨拶に来る。まだ仕事ではないらしくラフな服装(ブレアをやっつけろと書かれたTシャツ)。来年か再来年にまた来るからと挨拶する。

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2007.8.4

 2007年8月に行ったときもまずここ!ジャージーに到着してホテルに入り、すぐにまたいつものNelson's Eyeへ。マネージャーのAnthonyは覚えてくれていて、よくきたといってくれて、混んでいるのにわざわざ席を作ってくれる。いつもありがたいことです。だが、去年おととしといた若いソムリエはほかの店に移ったのだそうな。少し残念。それ以外もスタッフは代わっている人のほうが多い。はじめにキールロワイヤルを飲んで、メニューを見る。去年とまったく変わっていないと思う。どこも満席でなかなか料理は出ていない。F氏はムールとロブスター半身のテルミドール。親方はフィッシュスープと同じテルミドールにする。ムールはジャージーミルク味でおいしい。フィッシュスープもロブスター味でおいしく、身体が温まる。テルミドールもジャージーミルクでおいしい。白ワインを二本あけて200ポンド弱。あらかじめ10%のサービス料がついているが、わざわざ予約もしていないのに席をつくってくれたのもあり、それに余計にチップを乗せた。

2007.8.5

 8時前にまたNelson's Eyeに。今日はお祭りなので本当に混雑しているので、少しカウンターで待つ。料理は去年も食べた大きな二人前の盛り合わせFRUITS DE MER(68ポンド:前年より値上がりしたねえ)をもらう。これなら厨房も準備がしてあってそんなに手間でもないだろうし。これと100ポンド強のシャンパン。おいしかったけど、いつものごとく食べきれず。食後にバニラアイスクリーム(3スクープ)とお勧めのヘネシー(ダブルで60ポンド!)をもらう。これが実にあっておいしかった。ふだんたべてもアイスクリームなんて少しだけなのに、結局ほぼ全部ペロリ!今日はアルコール台が高く、350ポンド弱。

2007.8.6

 8時にNelson's Eyeへ。今日も予約はしていないが席を用意してくれる。F氏はタイ風のエビ春巻とドーバーソール。親方は焼いたカキ6個とステーキ。エビ春巻きはクリスプでおいしかったとのこと。ドーバーソールも相変わらず絶品だったとか。親方のもおいしかった。ワインを2本飲んで、最後にF氏がアロハコーヒーという名前のSpecial Coffeeをもらう。相当にアルコールの強いコーヒーだが、目の前で火をつけたり作るまでのパフォーマンスが大変面白かった。われわれのテーブルでやっているのを見て、ほかのテーブル2箇所でもオーダーされていた。親方は普通のエスプレッソ。最後にサービスで昨日と同じへネシーをサービスでもらうが、もう十分に飲んでいて、余計だった。へとへとだったので。伝票上注文したワインの本数が1本多く、指摘して修正させる。3本も飲んでません。

2007.8.8

 7時前にNelson's Eyeに。昨日のレストランLa Capanninaを紹介してもらったお礼を言うが、全般に客が立て込んでいて忙しそう。どうも今日はスタッフが足りないらしい。F氏は前菜が海老をサーモンで巻いたもの、メインをマッシュルームストロガノフに、親方はメロン&プラウンとチキンのプロバンス風。白ワインを二本もらって飲む。マッシュルームストロガノフは去年とは異なりブラウンソースになっていて、ストロガノフではないとF氏。昨年とはシェフが変わったのか、レシピが変わったのか。最後にF氏がおとといもらったアロハコーヒーを頼むと、人手が足りないのでおとといと同じにはできないのでバーで作って持ってくるけどいいか、と言われる。それならいらないというが、伝わっておらず、マネージャーでないスタッフが作って持ってきたが、これがきちんとできておらず、実にまずい!マネージャーが忙しくて話す暇もないので、9時前にホテルに戻る。100ポンドちょっと。

2007.8.9

 8時にNelson's Eyeへ。今日はだいぶすいている。バーでお酒を飲んでテーブルを用意してくれるのを待ってから着席。F氏はフィッシュスープにロブスターのテルミドール1匹。親方は、かき6個に、メインはJersey Plaice。かきは、前に頼んだのは焼いたものだったので、今度は生のかきを食べようとするが、誤解があって今回も焼いたのになる。まあ、おいしいからいいけど。客は残り数組になってマネージャーが手が空いてきたので、少し話をする。明日は夜のBattleなのでいつ来ればいいか相談して、5時半に予約を入れる。そのほか、ざれごとのような話もいろいろして楽しい。またアロハコーヒーをF氏が頼んで、マネージャーが作ってくれる。昨日作った若いのには大事なこつは教えていないのだそうな。そんなんで金を取るなと思う。最後に、明日はそのあとBattleを見に行くから出せないので、今日出すと、前にももらったおいしいへネシーをご馳走してくれる。ここはマネージャーと話ができるほどすいていれば本当に楽しく、居心地がよい店である。200ポンドちょっと。

2007.8.10

 5時半に予約したNelson's Eyeへ。ところがマネージャーのAnthonyがいない。最終日だって言うのに。なにかプライベートであったらしい雰囲気だが。F氏はいつものキールロワイヤル、親方はシェリーをもらってから、F氏はいつものムールとロブスターサラダの半身。サラダに使うのは同じロブスターと言ってもオマールなので大きな爪がある。親方は生のかきとFILLET STEAK DIANE。Dianeソースというのは結構ステーキのソースとしてはよく使われるらしいのですが、親方は知りませんでした。ウースターソースとマスタードとレモンを入れたソースらしい。普通に美味しかったです。このあとにBattle of Flowersに行くことも考えてお酒はいつもより抑える。7時過ぎにAnthonyもやってきて話をする。Battle of Flowersは何時に終わるのだと聞くので(何年もジャージーに住んでいても仕事をしているからいけないので知らないらしい)、わからないけど10時半ごろだと思うというと、11時過ぎまで店は開けているので、よかったら終わったあとにお酒を飲みに来いと言ってくれる。250ポンド強。

 11時半にBattle of Flowersからバスで戻るときにまだNelson's Eyeのドアが開いているのを確認しておいた。おそらく待っていてくれているだろうと再度Nelson's Eyeへ。明日早いので一杯だけもらって帰ると言って、なにか身体の温まるお酒を勧めてくれというと、まず、でかい巻貝の貝殻の中にストローを二本さしたお酒を持ってくる。名前はと聞くと、アロハカクテルだそうな。本当かでたらめかわからず。冷えて美味しいカクテルだが、アルコールは相当つよい。それともうひとつと言って、F氏が何回か頼んだアロハコーヒーも二人分出してくる。それといつも最後にくれるヘネシーも。一杯って言ったのだけどねえ。サービスの気持ちなのでしょう。でも、親方はさすがにヘネシーまでは飲めず。だって、最後に食事をしてからもう5時間以上なにも胃にいれずに強い酒を飲んでいるんだし。店では、海側で店のスタッフと見慣れない人たちとが親しそうにお酒を飲んだりタバコを呑んだりしながら歓談中。聞いたら、セカンドシェフの誕生日で皆が祝っているんだそうな。Nelson's Eyeだけではなく周囲の店のスタッフも集まっているようです。そのためAnthonyはいつも我々の席にいるのではなく、ときどきそっちにも顔を出したりしている。その間は、ほかのスタッフがテーブルに話に来てくれたりする。最後は妊娠中のAnthonyの奥さんにほほに別れのキスまでされる。確かに1週間来続ける客も居ないだろうからねえ。しかもアジア系は珍しいし。酒の精算を求めると、サービスだという。ありがたいが、わざわざ営業時間の後まで歓待してもらってそういうわけにもいかず、多めのチップをおいて店を出ると1時前。飲みすぎ。

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2008.9.20

 2008年もまずここ!ジャージーに夜に到着してホテルにチェックインしたあとからでも、ここは歩いてすぐだから問題ない。入口をはいると目ざとく見つけた去年からいる女性スタッフがF氏に抱きついた後、親方ともハグ。すぐにマネージャーのアンソニーもきて握手。さすがに9月後半になって寒いのでたばこをのみたい数組の客以外は屋内で食べており、特に土曜日ということもあって席がいっぱい。なのでカウンターでお酒を飲みながら待つことに。カクテルをもらったが、これはもうひとつだった。そのうち席が空く。

 さすがに疲れていてそんなに食欲があるわけでもなく軽く食べたいだけなので、親方もF氏も前菜はビスキュータイプのフィッシュスープ。メインはF氏がムール、親方が半分のロブスターのテルミドール。しかし、フィッシュスープもロブスターも去年とは味が変わっている。テルミドールはチーズの味が強くて去年までのおいしい味ではない。F氏もムールの味が落ちたという。シェフが変わったのか、それとも石油高騰の折ヨーロッパも魚の値段が相当高くなっているというので、少し質の低い魚を使わざるをえないのか、ではないかと推測。ワイン一本に、F氏は強い酒を二杯もらって、チップも入れて230ポンド。最後のお酒が高いのです。

2008.9.21

 7時過ぎにいつものNelson's Eyeに。親方はグリルしたオイスターとシンプルなフィレステーキ、F氏はクラブカクテルとフィレステーキのペリペリソース。オイスターも去年より貧弱だけどそれよりも明確なのはクラブカクテル。昔とは違って、クラブサラダの上に少ない数のエビがあるだけ。これってクラブカクテルではないのでは?まあ、昨日の仮説を確かめるためにもっと明確にわかりやすいメニューを頼んだ我々が悪いのですけど。前菜を下げに来た時に去年からいる女性に料理の質の話をすると、こちらから話す前に去年とシェフは同じだという。要はずっと夏の間常連客に同じ質問をされたんでしょうね。結局はシェフの問題ではなく、魚介類の仕入れの問題によるらしい。その後、彼女から聴いたらしいマネージャーのアンソニーが話に来たが、詳細な話はしないが、我々日本人のフィッシュイーターからすれば去年とは異なる今年の料理にはあまり満足がいかないってことは理解してもらえたようである。やはり魚介類の値段の高騰は問題みたい。最後に向こうのお勧めのラズベリーと洋ナシのパイ(+アイスクリーム)。あまりあまくなくて酸味が強くておいしかったけど、あいかわらずここのデザートのサイズはでかい。二人で食べても食べ切れない。F氏が最後にまた強い酒を貰う。また、そのあとサービスだと言ってポルトをもってきてくれる。ワイン2本に食前酒も飲んで、食後のコーヒーも飲んでチップ込で250ポンド。7割がドリンク代です。

2008.9.22

 7時半にいつものNelson's Eyeに。行ったらまたもアンソニーのジョークから始まる。「今日は我らがQueenの誕生日だからお酒は出しちゃいけないんだ!」信じかけた人が一人いますが、こいつを信じちゃいけません。親方は前菜にホタテのベーコン巻、メインはJersey Plaiceを、F氏はポークのパテとアンソニーがお勧めというカニ一匹を。ベーコン巻はおいしいけど塩味がきつすぎるのでベーコンを残す。白身魚のPlaiceはおいしい。F氏のパテもおいしかったが、カニも相当に質がいい。ストーンクラブですね。わざわざ用意してくれたようです。うれしいですね。昨日までとは異なり本当においしい。食べ切れないけど。あと殻を割るのに相当力が必要でした。硬くてそう簡単には割れません。非力なF氏一人では食べられませんね。ワイン二本、食前酒、食後のポルトとコーヒーをいれてチップ込みで270ポンド。昨日よりも少しチップをはずみました。

2008.9.25

 7時過ぎに入店。キールロワイヤルを食前酒にもらってメニューの検討。検討といっても毎日全く変わらないメニューだからねえ。F氏はメインにドーバーソールを貰おうとしたが、厨房に確認に行って、ないといわれ、結局は前菜のメロン&ポルトと、Jersey Plaiceを、親方はフィッシュスープとチキンにする。ワインを白二本ほしいので勧めてというと、結局いつものおいしいワインを2本持ってくる。しかも1本はカバーがかかって冷やしてない状態で。これしかないんだねえ、この店には。しかし冷やしていないので二本とも氷のバケツに投入。しかも若いギャルソンはワインのサーブの基本がわかっていない。ワインを開ける際にはオープナーではなくワインの方を勢いよく回しながら開ける。白だからいいけど、澱のある赤だったら飲めなくなります。しかも氷のバケツに投入後、ナプキンもバケツにつっこんでいるのでナプキンがびしょ濡れ。二本ともです。そういう状態だからサーブするときにも表面の濡れたボトルをそのままでサーブするので水しぶきがテーブルに落ちるし。サーブ自体もものすごく勢いよくつぐので、ワインによってはそれだけで味が変わってしまう。見ているだけで不愉快になる基本がわかっていないサーブ。イギリス人はそんなにワインを飲まないからってねえ。F氏の前菜のメロン&ポルトは、ポルトがいい方のヴィンテージポルトを使っているらしく、メロンと合わないとのこと。フィッシュスープは初日に食べたのよりも去年のものに近くおいしかった。

 だけど、親方たちの通された席はバルコニー席へのドアのすぐ隣で、外でたばこを吸いながら酒を飲んでいる人たちのたばこの煙が入ってきて匂い、不快。なので前菜をさげにきた若い女性ギャルソンに席を変えてもらうように言うと、マネージャーに伝えるといっていったが、しばらくしてアンソニーがどこにいるか分からないと。なんでしょうね?メニューをとったのもアンソニーだし、時々店の中でほかの客にサーブしているのを見てるのですけど。仕事の途中で二階の住居部にあがっているのか?居所が分からない責任者はそれだけで失格ですね。結局いつもはギャルソンが頻繁に出入りするために開けてあるドアを閉めることになる。それでようやくたばこの煙からは解放された。去年からいる女性ギャルソンにワインのサーブのことを話をすると、乾いたナプキンを持ってきてくれる。また初めにサーブした若いギャルソンが最後にはボトルをぬぐってからサーブするようにはなった。

 メインはまあまあ。Plaiceは身離れが悪いので火の通しかたが完璧とはいえないというのがF氏評。ただ、単語がわからないなりにとった、Mange Toutというつけあわせがさやえんどうで、固めにゆでられたのが美味しかった。海外でときどきぐったぐたにゆですぎたまずいのを食べることがあったが、これはよかった。もうひとつメニューにないマッシュポテトも付け合わせにもらう。これもおいしかった。ワインは二本目もまったく同じものでは味も変わらず飽きてきて飲めず。珍しくデザートももらう。F氏はチーズケーキ、親方はソルベをもらおうとしたらなく、甘ったるいラムレーズンのアイスクリーム。あいかわらず一人前は3スクープ。半分も食べられず。

 チェックを貰ってカードで支払ったが、結局最後の方はマネージャーのアンソニーは顔を見せず。今日が最後の晩だってことは話してあるんですけどねえ。何度も来てくれた客が最後に帰る前にあいさつもできないのではマネージャーとして問題でしょう。去年からいる女性ギャルソンに別れを言ってホテルに帰る。

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2009.9.3

 今年も近くのNelson's Eyeへ。去年は質が落ちたので残念だったが、やはり到着した日には行かねばなるまい。これでだめなら、今年はほとんど来ないと考えて。7時半なのに意外と空いている。去年もいたあまり責任の重くなかった人(後で聞くとグレゴリーという名だそうな)と記憶に無い女性の二人がいて、席に案内してくれるが、去年までに比べて席をひとつ余計に入れたので、席とテーブルの間が狭い。キールロワイヤルをもらってメニューを眺める。値段はまた少し高くなったようだが、内容は変わらず。そうこうしているうちに、アンソニーが登場。どうも、人が少ないうちは二階の住居にいて若いスタッフに任せ、混んできたら呼ぶようだ。というか、我々を覚えていて呼んだんだと思うが。我々を見て驚いた振りをしていたがわざとらしかった。でも、去年よりもずいぶんジョークも昔のようになり、暗さがなくなったので安心。去年は悩ましげだったからジョークも自虐ジョークとかになってらしさがなかったもの。F氏が、ワインの年2003年はどういう思い出がある?とかアンソニーに聞くと、すごくいい思い出がある、だってお前たちが一番最初に来た年じゃないか!あのときいいカルバドスを開けたよな。などと言ってくれる。正解は2005年なんで間違っているけどそんなことはどうでもよい。何年も前の我々との一番最初の出会いを覚えてくれているというだけで客としてはうれしいもの。そういうことが言えるのは余裕が出た証拠だと思う。笑顔も昔のあいつらしくなった。

 F氏はムールを前菜に、メインはマッシュルームストロガノフ。親方は前菜にグリルの牡蠣を頼むと、メニューにあるガーリック焼きのほかに、チーズ味もあるけどとのことなので、そっちにする。といっても濃厚なチーズではなく、おいしかった。牡蠣自体も去年より大きくてよかったし。メインはガーリック味の半分のロブスターに。これも去年よりも大きなロブスターで味もよかった。F氏の評価も、ムールは去年の貧相なものではなく、おととしまでのものに近いものになったし、マッシュルームストロガノフも一番最初に2006年に食べたおいしいソースに戻っていて満足だったそうな。味は去年の危機を克服して元に戻ったようです。よかった。ワインははじめ、一番いいワインとのことで75ポンドの白ワインを勧めてくれる。おいしかった。でもこれでは足りないので、もう一本薦めてというと、去年・一昨年はこれ以上のワインはないと同じワインをもう一本薦めるというあまり芸のない勧め方ばかりだったが、今日は違う白ワインとロゼシャンパンを持ってきてどっちがいいと聞く。いろいろ聞いてドライだというのでシャンパンにする。おいしかったが、疲れていたので1本は飲めず、残す。結局食事が二人で50ポンド、酒が150ポンド。そういう酒ばかりを頼んでいるのがいけないのね。

2009.9.5

 18時過ぎに行くと早いのでまだアンソニーはおらず。親方は、フィッシュスープとKEBAB “LORD NELSON”。フィッシュスープはおいしかったけど前と少し作り方が変わった気がする。ケバブはだめ。肉は硬く、あまりおいしくない。2005年にも一度食べてそうだったのを思い出しました。注文する前に思い出さなければいけませんでした。失敗。F氏はメロン&プラウン、メインはステーキのDIANEソース。両方おいしかったそうな。ワインも2本もらったが、1本目はアンソニーがいないので安い白ワイン。まあまあだけど、フルーティで少し甘いのでたくさんは飲めない。2本目は赤を薦めてくれた。特徴はなかったけど肉にはあっていた。親方は飲みすぎに疲れもあって、最後は店の中でうたたね。

2009.9.6

 今日はいつもと違ってFort d'Auvergneホテルに泊まっている高齢者の客で混んでいる。どうやら、団体客に占拠されてホテルで晩御飯を食べられなかったらしい。このレストランには幸運だけど、客には迷惑ですね。8時過ぎと遅くなったので、アンソニーはすでにいる。席についてグラスシャンパンをもらってメニューを見て、親方はホームメイドのチキンレバーのパテとFRESH SEA BASS。F氏はKING PRAWNS THAI STYLEという名のえびの春巻きと、1匹のロブスターテルミドール。おいしかったです。この店は一番初めはチキンのパテだったが、鳥インフルエンザ騒ぎのせいか、豚になっていたのに、またチキンに戻したようです。よいことです。相変わらず1匹まるまるのバスは食べきれず。お酒ははじめの一杯と別のシャンパンをもらい、その後に白ワイン。F氏は最後にグレゴリーの薦めるレモンチェッロのようなお酒をもらっていた。また、メニューにはないデザートとして、メロンとアイスクリームを組み合わせて、ポルトとラズベリーソースを組み合わせたデザートをもらう。親方も少しお相伴に預かるが、甘すぎずおいしかった。グレゴリーとすこし話すと、今年はだいぶなじみの客が戻ってきてくれたという。つまりやはり去年は魚の質がひどくて客が逃げたってことですね。そのとおりだと思いますし、今年戻ってきたのもわかる。

2009.9.7

 この店は明日火曜日が定休日なので今日が最終日。親方は、前菜に本日のスープ。今日はポテトとリークのスープでした。メインはCodにマヨネーズ系のソースをかけたもの。スープは相当できがよかった。全部つぶすのではなく、形を残したスープ。Codもマヨネーズのソースがおいしかった。F氏は前菜にMOULES THAI STYLE。なんだそりゃってメニューでしたが、いつものムールのジャージークリームのソースに生姜とターメリックが入っているみたいとのこと。まずくはないが、ワインには合わないとのこと。メインはF氏の大好物のドーバーソールを頼もうとしたら、ないとのこと。あとでアンソニーに聞くと、非常に小さいドーバーソールしか取れていないんだとか。それでF氏はWHOLE CHANCRE CRABにする。親方も一部もらったが大きくて美味しいカニ。殻が固いので身を取るのが大変だが。このあたりの海にいるんだそうな。ただ、アンソニーの言うことだから本当なんだかどうか。あとでWikipediaで調べると、一般的にはEdible crabという名の北海などにいるカニだそうで、チャネル諸島での名前がChancreなんだそうな。最後にF氏はまたお勧めの強い酒をもらい、親方はコーヒーをもらって帰る。グレゴリーにまた来年といわれるが、アンソニーはこのときには店にいない。この辺が去年と同じところで、前のアンソニーとは違うところ。

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2010.8.16

 10時前にFort d'Auvergneホテルから向かうと、店の前で店主のアンソニーが隣のホテルの人と話をしていた。あいさつをしたら元気そう。もちろん覚えてくれている。遅い時間でも結構混んでいて、去年おととしよりもずいぶんうまくいっているらしい。一昨年のような自虐ネタも言わなくなったし。店のスタッフはほとんど代わったみたい。しかし、代わってもいつもイギリス系の人ではなく、必ずラテン系の人なのはアンソニーの主義なのか?失敗したら笑ってごまかす系ばかりです。

 お勧めのロゼシャンパンを飲みながらメニューを眺めるが、値段以外全く変わっていないみたい。F氏は前菜がムール貝MOULES MARINIEREで、メインがロブスターのテルミドールLOBSTER THERMIDOR。親方はフィッシュスープHOMEMADE FISH SOUP (BISQUE STYLE)とやはりロブスターのテルミドール。シャルルドゴール空港で夕方にパニーニなどを食べたのでたくさんは食べられないといいつつ、おいしくいただく。ロブスターのテルミドールは少し作り方が変わったようです。途中から白ワインにして、F氏はソルベを貰ったら、今日はブラックカラントのソルベとのこと。おいしかったそうだ。サービス料込で150ポンドちょっと。

2010.8.18

 20時に予約していたが、予約させられたというべきか?おとといに「水曜日の20時に予約入れるだろ?」と半分強制される。まあ付き合いが長いですし、OKしましたが、こっちの都合とか考えずに時間を決めたりとか、やや押し付けがましい。それだけのものを用意してくれていると期待してやってきた。

 キールロワイヤルを飲みながらメニューを眺める。F氏はドーバーソールLARGE DOVER SOLEを頼もうとしたが、天候が悪くて大きいのがいないので入荷していないといわれてしまう。水曜日に来いと向こうから言ってきたので、F氏の好きなドーバーソールを用意しているのだろうと想像したのだがはずれたらしい。それではねえ、ちょっと不満。で、F氏はエビの春巻きKING PRAWNS THAI STYLEと、メインをカニCHANCRE CRAB。親方は今日のスープのチキン&マッシュルームスープと、メインにシーバスFRESH SEA BASS。お勧めの白ワインをもらうが、少し甘めであまり飲めず。結局1本しか飲まなかった。親方のスープは実だくさんの食べるスープでおいしかった。シーバスはあいかわらず大きなものを1匹分でたべきれず。付け合わせに頼んださやえんどうMANGE TOUTは好きですのでたくさん食べましたが。F氏の春巻きはおいしかったそうだが、カニはすぐに嫌になってほとんど食べられず。味自体はおいしいそうですが、直前にゆでたものではないのでねえ。2本の爪くらいだけ食べてました。やはり体調がまだもう一つらしい。デザートにF氏はチーズケーキ、親方はアイスクリームを食べ、早めに帰ってくる。130ポンドほど。

2010.8.19

 夕飯をどうしようか相談していたが、結局9:20にNelson's Eyeへ。Fort d'Auvergneホテルから近い店なので、その点で便利です。若いスタッフにも完全に覚えられているのでちゃんと対応され、そのうちにアンソニーもやってくる。

 今日は、F氏はムール貝MOULES MARINIEREと、メインがマッシュルームストロガノフMUSHROOM STROGANOFF。マッシュルームストロガノフは以前のおいしい味に戻ったそうな。親方は、チキンのレバーパテに、チキンペリペリChicken Peri Peri 。レバーのパテは普通においしい。チキンペリペリはタイ風の辛いソースでチキンを煮たものをライスにあわせたもの。少し辛かったけどおいしかった。白ワイン1本飲んだ後、F氏は最後に強いお酒を何杯か飲んだ。親方は昼から飲んでいて量が過ぎたのでコーヒー。全部で260ポンドほどだが、最後の強いお酒だけで100ポンド以上でした。

 毎年基本はここNelson's Eyeに来て晩御飯を食べることにしているが、去年・一昨年に比べて元に戻ってきたとはいえ、やはりLa Capanninaに比べると満足感が低い。特に予約してくれと店のほうから言ってきたのに、店側がなにも特別なものを用意していないのはつらい。一番最初の年にはヴィンテージのカルバドスとか面白いものを出してくれたので楽しかったのだが、毎年通う上でメニューにも新鮮味はないし、お酒も同じものばかりですのでやや飽き気味。なので今年は6泊のうち3回だけしか行きませんでした。とはいえ、やはりFort d'Auvergneホテルから近い店だし、予約も基本的には不要だし、歓迎してくれるので居心地はいいのだけど。

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2011.8.6

 11時過ぎに海岸側からいつも行くNelson’s Eyeの様子をながめると、アンソニーがいないだけでなく、去年のスタッフもひとりもいないので、我々を見ても声をかけてくるようなことはない。見ると12時半まで朝食メニューを出す時間で、店内には結構多くの人が入っている。どうやら、近くのアパートに短期滞在している人が朝食を食べに来ているようだ。様子を見ていると、1週間毎日来た客だそうで、今日が最後の日だとか店のスタッフに挨拶していた。やはりここで食べようということになり、12時からというブラッサリメニューを早めに食べられないかと聞いたのが11時15分ごろ。しかし予想通りダメとのこと。去年のスタッフとかいれば、たぶんOKすると思うのだけど。では、食事は12時からで、それまでなにか飲んで待っていたいというと、外ならOKという。建物の中は、食事をする客のみだという。外はたばこを吸う客が来るし、寒いので好まないが、今はだれも吸っていないからいいだろうとか言われる。まあ、仕方がないので外に座って、寒さに震えながら白ワインを1本頼んで、飲みながら待つことにする。しばらくすると、案の定、隣の席にビールを飲みながらたばこを吸う客が来て、たばこの煙が流れてくるが、まあ我慢。

 そのうちに12時前になって食事のメニューを持ってくる。それも夕食にしか出さないということになっているアラカルトメニューも持って。しかも、その前のつっけんどんな対応とは違い、丁寧な対応になっている。F氏の推測は、アンソニーがどこかで我々が来たのを見て、連絡したのではないかというもの。しかし、それなら顔を出さないのはおかしいというのが親方の意見で、飲み物を飲みながら待つといわれて、多くの客が飲むコーヒーかビールと思ったら、それよりも値段の張るワインを頼んだので対応が変わったのだろうと推測。わかりませんが。料理を注文。昼だし、機内でパンも食べていたので、軽めに。ムール貝のジャージミルクのと、チキンのハンバーガー、それにオニオンリングフライを一つずつ頼んで、二人で分けることにする。外の席に料理の用意をしようとするので、店内で食べたい旨を言うと、対応よく店内に案内される。食事が出る直前に白ワインを飲み終わったので、同じワインをもう一本頼む。あいかわらずムール貝はおいしい。ハンバーガーもおいしく食べ、のんびり白ワインも飲んで、親方はエスプレッソを、F氏はアルコール入りのコーヒーをもらって飲む。最後に会計をして、チップも別に置いてきたから、もう我々を覚えて対応良くするでしょう。

2011.8.7

 Jersey Seaside Festivalの日。朝10時過ぎに、海沿いの部分がすでにテーブル等展開されており、昨日の昼に相手をしてくれたお兄ちゃんと、アンソニーが話をしている。今日は一日大変でしょうからねえ。アンソニーは、すぐに我々を見つけてあいさつ。昨日の昼に来て、今日の夜の予約を取ろうとしたら断わられたよ、とか言うと、夜だな、いつでも席を空けて待っているよ、とかアンソニーがいう。ありがたいことですねえ、一年で一番混んでいるだろう日に。横で昨日のお兄ちゃんがなんだろうという戸惑った顔。そうですよねえ、予約を取らないはずなのに、経営者がOKというのだから。朝食を食べていけ、ビールはどうだ、と言ってくるが、丁重にお断りして、また夜にと言って先に進む。

 19時半に夕飯を食べにNelson's Eyeへ。この日はSeaside Festivalでもっともにぎわう日のはずで、スタッフもたくさん店内に居るが、店自体は夕方に降った大雨の影響でガラガラ。雨で祭りの客がみんな帰っちゃったようです。アンソニーは外の席のところで、なにやら警察官とお話中。やはり何かトラブルがあったんですかねえ。窓越しに見ると渋い顔をしている。外は飲み物だけで、どうも今日はアンソニーが外をすべて目を光らしており、昨日のお兄ちゃんが店内を任されているようだ。二人だけがヘッドセットをして無線で何度も話をしている。準備万端だったのに、悪天候で客が逃げちゃったのですね。

 まずシャンパンをもらおうとして、相変らず若いお兄ちゃんと意見が合わない。なんとかしてほしいねえ。ドライなものを、と聞くと、ロゼを勧めるという。でも、同じものを前ももらって甘かったんですよね。そういっても、Brutだから大丈夫だ、だそうな。つまり、自分で飲んでないのね。話にならないので、メニューに全部で4種類しかないシャンパンのうち、モエ・エ・シャンドンに決めて頼むと、これが在庫がないとのこと。仕方がなく、Louis Roedereというシャンパンにする。だって、もう残りの選択肢はDom Perignonかこれしかないのですから。まあ、ドライでおいしいシャンパンでしたから、いいのですが。置いてある酒の種類が少ないのだから、どんな酒かをきちんと把握して、適切に勧めるのができないのでは店としては問題でしょう。その後、無線で話していたお兄ちゃんが、アンソニーからの伝言を伝えてきて、それを飲んだ後二本目はDom Perignonしかないから、とのこと。全くもう。

 前菜は、F氏はフィッシュスープ、親方は今日のスープがマッシュルームとリークのスープだというのでそれをもらう。しかし、F氏のもらったフィッシュスープはガーリックが強く、F氏には苦手ということで、結局一口食べてから交換。メインは、F氏はフィレステーキのDianeソース、親方はSea Bassにする。あとはつけあわせにMange Toutとジャージーポテトを頼むと、Sea Bassにはジャージーポテトがついてくるというので、Mange Toutのみにする。メインの来る前くらいに1本目のシャンパンが終わったので、F氏と話し合うが、結局Seaside Festivalで大盛況を期待していたのにはずれてがっかりしているアンソニーの顔も立て、Dom Perignonを頼むことにする。F氏はグラスで前に安く飲んだことがあるそうですが、親方は飲むのは初めて。もちろん注文するのも。169ポンドは2万円くらい。酒屋で買えば日本でももっとやすく買えるのでしょうが、店で飲むのなら日本では安いほうの値段でしょう。確かに泡は繊細でおいしいシャンパンでした。周囲を見ると、この日だけはビールだけではなく、ワインまでグラスではなく、プラスチックカップで出されています。祭りだからでしょうけど、さすがに我々はグラス。当然ですね。シャンパンをプラスチックカップで出したら、さすがにアンソニーを怒ります。

 F氏はデザートのアイスクリームを食べ、親方はエスプレッソを飲んでいると、アンソニーが若い兄ちゃんを連れて顔を出す。Dom Perignonは最後飲みきれなかったので、少し残った分を飲んで、というと、アンソニーは、今日はお前がもらう働きをしたと、お兄ちゃんに進呈。話をすると、やはり昼は予想通りの盛況だったようですが、夜は全くだめとのこと。そうですよね。われわれの食事中も一回強い横殴りの雨が来ましたし。途中で地元のなじみの団体が支払いでもめていて、それの対応もアンソニーがやってましたし。要は、入れ替わり立ち代り人がやってきては、店内で酒を飲んで、支払いの段階になって、どれを飲んだのが誰なのかでもめているという。祭りとはいえ、飲みすぎ・酔っ払いの相手ですから疲れることでしょう。明日は?と聞かれるが、予定が立っていないので予約をせずにホテルに帰る。

2011.8.8

 7時過ぎにNelson's Eyeへ。F氏は前菜にムール貝、メインはマッシュルームストロガノフ。親方は前菜にチキンのパテ、メインはロブスターテルミドールのハーフ。メインのつけあわせにMange ToutとGreen Beansを。いずれも過去に食べているが、F氏はマッシュルームストロガノフのソースにつけあわせの緑の野菜を一緒に食べるとおいしいとのこと。ワインをいつものように2本飲む。今日はアンソニーが居ない。若いのに聞くと、昨日の疲れで倒れたとか。明日はこの店は休みで、我々はあさってJerseyを離れるので、アンソニーによろしく伝えてくれと言ってホテルに帰る。

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Nelson's Eye公式ホームページはあったが2012年に閉鎖された

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